【北海道稚内市 宗谷岬】夏の終わりに日本の最北端で奇跡の再会を果たして「青春」と「安息」に触れました。やっぱり旅人っていいですよね。
8月27日〜9月2日の間、北海道に行ってきました。
その北海道の最北端にある「稚内」での出来事を、今回は記事にしたいと思います。
北海道への旅は、大学生になってから4回目です。めっちゃ惚れてます。
人生初の一人旅で北海道[2013/09/12]
原付日本一周で真冬に北海道上陸[2014/03/06]
ママチャリで神奈川から北海道上陸[2014/08/13]
懐かしい。今回は原付でもママチャリでもなく飛行機で行ってきました。
理由は「早く着くから」です。東京からママチャリだと最短でも5日。原付だと3日はないと厳しいので。
たまに勘違いされますが、空の旅大好きです。
飛行機が離陸して、雲を突き抜けていく瞬間。人間の営みが一望できる空からの眺めは、自分を「人間」という括りから取り払い、俯瞰的に「人間」を観察することができる。
いま自分が与えたい対象は「動物」ではなく、「地球」でもなく、「人間」であることも再認識できた。そんな有意義な時間を生み出すフライトは素晴らしいな。と常日頃思っています。
札幌駅を発車した夕刻には、車内に座れないくらいサラリーマンやら学生がいたのに、旭川へ近づくにつれ、静かに人が降り去っていき、気づいたら車内に残されたのは20人程度。名も知れぬ圏外の駅を一つ一つ消化していった。
ひたすら林の中。のような世界をガンガン走る。ワンマン列車に乗客は10名弱。各駅で50駅近く、6時間ほど乗り続ける。
ここが日本の最北端の駅。稚内駅です。
レールが途切れています。めっちゃ唆られる。
稚内には思い出があります。
ママチャリで神奈川県から日本最北端の地へ到達した1年前。感動と青春がありました。
今回は、この時お世話になった方へ会いに来たのと、最北端付近にあるライダーハウスに置き去りにしていった僕の相棒ママチャリと奇跡の再会を果たしに来ました。
ここがそのライダーハウスです。
格安鮮魚とライダー休憩所 稚内「漁師の店」
https://sites.google.com/site/ryoushinomise/home
ライダーハウスとは、格安の旅人用の宿です。日本全国を自転車やバイクで旅している人が年齢問わず集まって、みんなで夜な夜な語ったり、バカみたいに酒を飲んだりします。大体は大広間で雑魚寝です。その感じがいいんだよね。
ここの左側の駐輪場に、店のお母さんに託して、ママチャリを置いてきました。まぁ、1年も経ってるから「無かったら無かったでいいや」と思っていました。でも、「そしたら寂しいな」と思っていました。
「おまえ・・・。生きてたのか・・・・。」
ありました。1年ぶりの再会。マジで感動しました。
1年前に手放した時、この視点で泣きそうになったのがフラッシュバックしてきました。
聞くと、壊れないように、冬場は、店の方が車庫に入れてくれていたようです。
それも、ここに宿泊した旅人が、近くのセイコーマートや温泉へ向かう時に利用してくれていたようです。
めっちゃ嬉しかった。。
1年前の感覚を思い出す。
相棒は、加速は遅いけど、トップスピードが超やばい。これで何度か、ロードバイクの旅人と並走していました。めっちゃキツかったけどね。
そんなこんなで相棒との再会を果たしたこの日は、お世話になった「漁師の店」に宿泊。ここ、マジでやばいんすよ。
夜ご飯がウニ丼。
しかも、オーナーの漁師さんが朝獲ってきたウニ。超うまいよ。本当に。
そして
夜は宴会!
(これは1年前の写真だけど、今年もこんな感じで人が集まってました!)
ここに集まっている旅人は、みんな「日本最北端の地 宗谷岬」を経由していく。
日本一周するためにきた人もいれば、フェリーで苫小牧まで来て電車で稚内に来て北海道を回る人もいる。また、僕のように最北端だけを目指してきた人もいる。
その手段だって、自転車・バイク・ヒッチハイク・18切符と色々あって、そもそもの旅する目的も「価値観を広げたい」「面白いことをしたい」「人生を変えたい」などなど、本当にみんな様々だ。
みんながみんな、それぞれの旅をするため、ここに集まってきている。
今までいろんな旅人に会ってきたけど、みんな違ったストーリーがある。
そんな物語の途中、この、「最北端の一歩手前」という区切りで、日本全国の旅人と話せる空間は、めちゃくちゃ貴重で、感慨深いものがある。
この漁師の店に宿泊するのも4回目だが、毎回、なんだか心地いい雰囲気が漂っている。ラストステージに相応しいような。安息地のような。
旅人っていいなぁ。と、ふと思うこの瞬間。
ここに来ている人たちは、みんな、心を笑わせながら話している。
たぶん、旅してる時も、こんな、少年のような、純粋な表情をしているのだろうなぁ。
みなさん、旅人を見かけた時は、ぜひ気軽に話しかけてやってください。結構な人が、未知との遭遇を期待しています「あなた」がその物語の1ページを作ってあげてください。
あとは、パンとかジュースとかあげると喜びます。笑
次の日。
美味しいホッケ定食も出て、みんなで食べます。
そしてこれが集合写真。みんな、それぞれの目標に向かって旅立っていきます。皆さん、また、どこかで。
ここでは毎日、こうやって、旅人が循環しています。
機会があれば行ってみてください。
ここのお店は「小さな旅」というNHKの番組にも取材されています。その時の映像が素晴らしく感動モノなんで、それはぜひ、こちらのお店で。
ちなみに、ウニ丼・ホッケ定食・夜の宴会費・宿泊代全込みで、2500円です。安すぎますよね。ほぼ赤字だそうです。オーナーさんが、チャリで旅する若者を助けたい一心で始めたこのお店。もう、感謝でしかないです。
漁師の店⇆宗谷岬 (約70km)
70kmなんて、去年の2000kmに比べたら一瞬です。相棒にまたこの景色を見せられて良かったです。
店に戻り、挨拶をし、稚内を後にしました。ママチャリに別れを告げて。
相棒、また1年後、会いにくるよ。
最北端に流れる風はすごく心地いいですよ。ぜひ皆さんも宗谷岬に行ってみてください。
そんな北の大地で、ぜひ、黄昏ることをお勧めします。きっと、素敵な出会いが待ってますよ。
つづく。